「相場より安いお得な物件」に住みたい!
賃貸住宅に引越しをする際、多くの人が気にするのが「家賃」だと思います。
そんな時は「〇〇単価」を計算してみましょう。
相場より安いお得な物件を探したいなら「㎡単価」で比較しよう
「㎡単価」とは、家賃÷床面積で計算した、1㎡あたりの家賃のことです。
㎡単価[円/㎡]=家賃[円]÷床面積[㎡]
割り算を1回するだけなので小学生でもできるのに、ほとんどの人がやっていない、ちょっとした裏ワザと言えるかもしれません。
なぜ「㎡単価」で比較すると、お得な物件を探しやすいのか。その理由は次のとおりです。
- 不動産屋の目線を手に入れられるから
- 「狭くて高い」割高な物件に気付けるから
- 間取りに騙されずに済むから
これらの理由を、順番に分かりやすく解説します。
※なお、不動産業界では「坪単価」を使うことが多いかもしれませんが、「坪」より「㎡」の方がイメージしやすいと思い、本記事では「㎡単価」で統一します。
ちなみに、1坪=約3.3058㎡です。「坪」という単位は、日本の「尺貫法」によるもの。おおよそ畳2枚分の広さと思えばイメージしやすいでしょう。
理由|不動産屋の目線を手に入れられる
お店で物件を紹介してくれる、いわゆる「不動産屋」は、「㎡単価」を知っています。
でも、我々がよく使うSUUMOなどの物件検索サイトだと、それがわかりません。
私たちも計算さえすれば、不動産屋が知っている「㎡単価」が分かります。同じ目線で物件探しができるようになるのです!
不動産屋が見る物件データには書いてある
なぜ不動産屋が「㎡単価」を知っているのか。
それは、彼らの物件データベース上、基本情報として「㎡単価(坪単価)」が書いてあるからです。
彼らは、その物件の相場と比べて高いのか安いのか、知っているのです。
物件検索サイトにはほとんど書いてない
一方、私たちが物件を調べるときに利用するSUUMOなどの物件検索サービスには、「㎡単価」という欄は基本ありません。
私たちが普段物件を探すとき、ほとんどの人は「家賃〇万円〜△万円」の条件で絞るでしょう。
これはみんな「毎月家賃をいくら払うか」に関心があるからで、当たり前のことです。
逆に、「物件が周辺相場と比べて安いか高いか」を調べようとする人はそれほど多くないはず。
ニーズが少ないから、というのが一つの理由でしょうか。
理由|「狭くて高い」物件に気付ける
「広くて安い」物件に住みたい、「狭くて高い」物件は避けたいという人は「㎡単価」を計算すべきです。
「面積」と「家賃」
先述の通り、「㎡単価」は「面積」に対する「家賃」を表しています。床面積が異なる物件の家賃をそのまま比較することはできませんが、1㎡あたりの家賃(=㎡単価)に割り戻せば比較することができます。
「狭くて高い物件」の正体
不動産屋は、高値で物件を売りたいです。高値で物件を売れれば、儲かるからです。
最近は、入居者のニーズに合った物件を用意してニーズに応えることで、「高くても売れる」「高付加価値物件」を取り揃える動きがあります。
例えば、リノベーション物件や、ジム付き物件、最新家電設備付き物件などです。その価値を求めている人にとっては良いのかもしれませんが、そうでない人にとっては、ただ高いだけ。
割高な物件を避けるために、「㎡単価」を見てみましょう。
理由|間取りに騙されずに済む
1Kや2LDKなど、間取りから物件を探す人もいるかもしれません。しかし、間取りはちょっとクセモノ。狭い1LDKもあれば、広い1Kもあります。間取りは、さじ加減で変わってしまうものなのです。
間取りマジック
1DKの部屋に住みたいと思って、「1DK」の条件で物件検索するとしましょう。
すると、「25㎡の狭い1DK」は表示されるものの、「30㎡の広い1K」は表示されなくなってしまいます。
面積は変わらなくても、間取りを1K→1DKにすることで、リッチな部屋のように見せかけている場合があるのです。
このマジックにハマらないためにも、「間取り」だけではなく「面積」にも着目すると良いでしょう。
間取りは工夫次第
間取りは、家具の配置やDIYで工夫できます。
- 広いワンルーム…キッチンに腰高の棚を置けばアイランドキッチンを作れます
- 広い1K…パーテーションで仕切れば、仕事スペースとリラックススペースを分けることができます
ベースが広い部屋であれば、工夫次第で空間を区切れます。
同じ家賃でより広い部屋を見つけられれば、工夫の幅を広げることができます。
お得な物件→お得な引越し
ここまで、「お得な物件」を探す方法の一つとして、「㎡単価」を考えました。
実は、これを自力でできるようになると、引越しというイベント自体も安くできる可能性があります。
仲介手数料を抑えられる可能性がある
仲介手数料とは、不動産屋が物件を紹介(仲介)することで得られる報酬(手数料)です。
物件を貸したい人と、借りたい人をマッチングさせることが、不動産屋の仕事の一つです。その対価として、貸したい人、借りたい人から報酬を受け取っていたります。
でも、世の中には「部屋を貸す側から仲介手数料を受取れればいいから、借りる人からはお金取らないよ。その代わり、借りたい人は自分で部屋探して決めてね。」というサービスもあるようです。
「自分で探せる」ことで、引越しにかかる出費を抑えられる可能性が高まります。
引越し業者も安く抑える
物件を決めるときだけでなく、引越し業者を決める際にも、ちょっとの工夫で費用を抑えることができます。
その工夫とは、複数の引越し業者から見積もりを取得し、一番安い引越し業者に依頼することです。
一見面倒ですが、引越バービィーなどの無料一括相見積もりサービスを使えば、手間なく最安の引越し業者を見つけることができるのです。