物件選びの際、何を基準に選んでいますか?
壁紙の色やキッチンの向きなど、を理由に選ぶなら、いったんよく考えてみましょう。
それらは、入居後に自分で変えることができます。
であれば、その他の要素(立地、家賃など)を優先することができます。
順を追って説明します。
そもそも「要素」とは
こちらの記事でも解説していますが、ここでは「要素」を、SUUMOなどの物件検索サイトで物件を検索する「条件」になるもの、と定義します。
実際の物件検索サイトの画面で説明すると、こんな感じです。
物件の「変えられる要素」とは
次の要素は、入居した後でも基本的には変えられます。
自分で買えられるということは、無理にこの条件に固執する必要はないということです。z
部屋の使い方
実は、部屋の使い方は工夫次第で変えることができます。
例えば、10畳の一部屋の中央にパーテーションを設置することで、5畳のリビングと5畳の寝室に分けることができます。
壁づけのキッチンの近くに腰高のラックを置くことで、アイランドキッチン化することができます。
ですから、「1DK」とか「1LDK」のような間取りで物件を絞る必要はありません。
むしろ、「1DK」や「1LDK」の条件に引っ掛かるように無理に部屋を割っている物件もあります。
このような間取りにとらわれるより、〇〇㎡と十分な広さのある物件を選べば、工夫次第で賢く住みこなすことができるのです。
内装・インテリア
壁の色や床材が気に入ったからこの物件にする!という選び方は考え直した方が良いです。
なぜなら、一人でも簡単に変えられるからです。
最近は、賃貸物件でも貼って剥がせる壁紙、敷き詰めるだけの床材など、リフォーム用品が充実しています。
家具やインテリアも同様です。備え付けのものより、自分で探したりDIYしたりするほうがよっぽどオシャレな部屋にできます。
そのため、内装やインテリアを理由に部屋を選ぶのは、ちょっと勿体無いのです。
家具・家電
洗濯乾燥機付き物件や、家具家電付き物件というのは、実はそんなに大したメリットはないと考えます。
なぜなら、自分で買えば良いだけだからです。
しかも、備え付けの家具や家電はだいたいそんなにおしゃれじゃないですし、退居する際には現状通りに戻さなければなりません。傷をつけたり壊したりしないよう、注意も必要です。
ほかにも、「2口コンロ付き」などの物件がありますが、これもそれほど重要ではありません。
コンセントにつなげるだけのIHコンロや、カセットコンロなら、Amazonで数千円で買えます。
そのためだけに毎月高い家賃を払うのは、ちょっと勿体ないと思います。
工夫1|部屋の分割
部屋を完全に仕切るためには、壁やドアが必要です。
でも、空間を柔らかく分けるなら、もっと簡単にできます。
その例が、パーティションやシェルフ、植栽です
例1|パーティション
ある程度の広さ(8畳~)がある場合、室内にパーティションを設置することで、空間を分けることができます。
光や視線が通るようにしておくと、圧迫感を軽減できるでしょう。
光も視線も通るもの
光を通し、視線を遮るもの
パーティションを利用すれば、例えばワンルームなら、「キッチン的な空間」と「リビング的な空間」を分けることができます。
突っ張り棒タイプなら、ちょっとした目隠しとしても使えるでしょう。
例2|棚
腰〜目線くらいの高さのシェルフがあれば、空間を柔らかく分けることができます。原理は視線の通るパーティションと同じです。
アイアンシェルフ
ディスプレイラック
活用例としては、デスクの横に置いて「書斎的な空間」と「リビング的な空間」を分ける、ベッドの横におけば「寝室的な空間」と「リビング的な空間」を分ける、などが考えられます。
地震時を想定して、転倒しにくい形状の物を使用すると良いでしょう。背の高すぎるものや薄いものは転倒の危険性が高いです。
例3|観葉植物
少し上級者向けですが、背の高い観葉植物で空間を分けると、さらに柔らかく空間を分けることができます。
手間がかかるため、手間のかからない人工の植物を置くのも手です
工夫2|アイランドキッチン化
誰もが一度は憧れるアイランドキッチン。
しかし、アイランドキッチンのある家は、高級マンションや大きな物件に限られる印象です。
そんな時は、自分で作ってしまえばよいのです。
実際にアイランドキッチンの設置工事をすれば100万円〜300万円くらいはかかりますが、これなら1〜2万円程度に抑えることができます。
シルバーラック
シルバーラックを使ったキッチンは、飲食店の厨房のようでなんだかかっこいいです。
また、天板がスズメッキ加工されており、水にも汚れにも強く、調理台として便利です。
キャスターを使えば、用途に応じて場所を移動することもできます。
ソリッドシェルフ
結構お高いので、下位グレードのラックをベースに、天板だけスズメッキにする方法もあります。こちらの方が1万円くらい安くなるので、手を出しやすいかもしれません。
卓上コンロ
卓上コンロを使えば、好きな場所で調理ができるようになります。
料理系のYouTuberなども、結構この方法でリビングにキッチンを拡張し、卓上コンロで撮影している人がいますよね。
IHコンロ
アイリスオーヤマ
パナソニック
ガスコンロ
イワタニ(スリムで調理しやすい)
BRUNO(おしゃれ)
※換気扇や窓の近くなど、部屋の換気にご配慮ください。また、火災報知器の近くは誤って感知する可能性があるのでご注意ください。
工夫3|壁紙・床材のDIY
賃貸であっても、壁紙や床材を傷つけずにリメイクできる時代です。
しかし、入居後しばらくすると物が増えて、リメイクが大変になってしまいます。引越し直後がおすすめです。
例1|壁紙
いわゆる、「はってはがせる壁紙」です。「賃貸物件でも貼ってはがせますよ」というものを選べば、退居時の費用負担を減らすことができます。
色選びの際は、「面積効果」に注意しましょう。
面積効果とは、同じ色でも面積が大きくなるとより鮮やかかつ明るく感じられるという効果のことです。つまり「ちょっと薄いかな」くらいの色を選ぶ方が、実際に貼った時にちょうどよく見えるということです。
例2|床材
床は、部屋の中で最も触れる時間が長い場所です。色もそうですが、材質や肌触りも考慮して選ぶと愛着が湧きます。
ひねり出して廉価品を買うよりは、余裕が出てからちゃんとしたものを買うのが後悔を減らすコツです。
木目調シート
天然木(おすすめ)
物件が決まったら、引越しも安く済まそう
DIYすれば、一時的な出費で済みますし、何より部屋に愛着が生まれます。(賃料は毎月発生しますからね)
さて、優先順位をつけて物件が決まり、契約ができたら、次はいよいよ引越しです。
引越しは意外とお金がかかります。
特に引越し業者への支払いは数万円単位になり、また業者によって金額もマチマチです。
引越バービィーなどで引越し業者の一括相見積もりをとれば、手間なく、最安の引越し業者を見つけることができます。
賢く物件探しをした後は、賢く引越しをしましょう!